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『ヴァーチャルと現実を結びつける』|VR/Urban インタビュー

ベルリン、グラスゴー、フランクフルト、ドレスデンといった都市に分散したメンバーから構成されるVR/Urban。彼らがストリートで行うパフォーマンスは、とても刺激的で強烈なインパクトを観る者にもたらす。コードや、オープンソースのマイコン基盤《Arduino》などを使用して、都市の中においてリアルタイム・メディアアート・パフォーマンスを行っている。彼らは、なぜ「リアルタイム」にこだわるのか。そして、数年前から盛り上がりを見せるDIYカルチャーをどう見ているのだろうか。※すべてのインタビューは、今後、UNSORTEDでリリース予定の新メディアに収録されます。

いつ、どのようにVR/Urbanがはじまったんですか?

VR/Urbanは、現在のメンバーであるトビアスとクリスチャンが、ベルリンのフラウンホーファー研究所(Fraunhofer Institute・ドイツ国内40箇所に59の研究所を持つフラウンホーファーの中の応用情報技術研究所)で同じプロジェクトを研究していた頃の2008年に設立されたんだ。当時は、クリスチャンが実験的な工業デザインのプロジェクトに参画していたり、ベルリンの芸術大学で教えたりしていたので、関わりは直接的ではなかったんだよ。トビアスは、ヴァーチャルリアリティの分野でコンピュータ・サイエンティストとして活動していたんだ。その時に、メディア・ファサード・フェスティバル・ベルリン2008(Media Facades Festival Berlin 2008)が、ベルリンにあるメディア・ファサードを使ったデジタル作品を応募していた。だから、トビアスがクリスチャン(当時は彼についてあまり知らず、作品のみを知っていた)を呼び寄せ、ベルリンのクロイツベルクにあるバーで会ったんだよ。フェスティバルに出す作品のアイデアについて話し合った結果、お互いのイデオロギーがマッチしたんだね。

それから、ティオって奴がチームに入った。なぜなら、彼がいつも興味深いインタラクティブ作品を作っていたのを、トビアスが知っていたからだよ。ティオとトビアスは、2001年から2004年まで同じ学生生活を過ごした友達だった。この3名が、VR/Urbanのコアメンバーなんだよ。

なぜ、あなたたちは、リアルタイムにこだわるのですか?

「リアルタイム」は、インタラクティブな「製品」を作るのに欠かせない要素だからね。フラウンホーファー研究所で…(略)。
※2013年2月にリリースされる新メディアに掲載されます。

タンジブル・ユーザー・インターフェイス(Tangible User Interfaces=MITの石井教授が提唱する新たなユーザーインターフェイスの形態。形のない情報などに直接触れることができるようにしたインターフェイス)は、この事実を利用しているし、それが、僕たちの研究の目的でもあるんだ。没頭することが、ユーザーである人の物語や感情を変質させる、唯一の方法だ。しかし、そのときに「リアルタイム」が重要なんだ…(略)。
※2013年2月にリリースされる新メディアに掲載されます。

しかしながら、こうしたことは、シチュアシオニスト・インターナショナル(SI)の尊敬すべき、ギー・ドゥボールが発明したデリーブ(Dèrive・ゴールのない移動)というコンセプトを蘇らせる必要性を感じるね…。
※続きは、今後リリース予定の新メディアに収録されます。

SMSlingshotについて。ストリートにおいて、メッセージを投げかけられるのは面白いと思いました。タギングは面白い行為ですね。もともとはギャングがその手法を使っていたり、現在ではインターネット上で、そうした行為も見られますね。どのように、このコンセプトに到ったんですか?

クリスチャン:僕はこの質問を、現代のインタラクティブ/メディアアートにおけるグラフィティ関連の起源を探しているように理解したよ。この場合、複数の答えがあるね:ストリートにおいて、アートをやることは、違法か、制度化した退屈なものであるか、広告的であるかのいずれかがある。多くの若者にとっては、制度化した退屈なものや、広告的なものは、あてはまらないよね。

違法のグラフィティは、グラフィックが基本となる表現だね。ストリートアート(スティッカーやポスターを貼るかどうかを意味しているのではなくって)は、彫刻的なものであり、3次元的な表現で、ストリート・パフォーマンスはより創造的な精神を持っているし、アート産業の外側で表現をする唯一の残された方法だね。

多くの人たちは、年老いた兄弟や、友達とともに成長する。そして、人はグラフィティのような、生きたアートの世界に組み込まれていれば、彼らにとって、それは、特別なことでも、違法なことですらないよね。それは単に、社会の中で、内容を伴ったスタイリッシュなマークを作る簡単な方法なんだ。だから、これは、何か大げさなことでもないし、いまの若者たちが成長する過程でもあるし、彼らがアートを生み出す方法の中に表示されるんだ…(略)。
※2013年2月にリリースされる新メディアに掲載される予定です。

トビアス:空間を占領することは、人間の脳に興奮をもたらさない。人々はグラフィティをすることで、自分たちの内側の声を発し、自然な状態に従っているんだよ。

プロジェクトはどのように生み出しますか? コンセプトが先ですか? それともアルゴリズムの偶然から?

このプロジェクトは2008年からすべてがはじまって、いまも続いている。最高のアイデアは、作業をしながら、現実に製作しながら生まれるんだよ。僕たちは、いつも「状況」と現代の公的空間における「インタラクション」について考えているんだ。技術的な側面について、何かをやる前に話し合うことはないよ。僕たちは、できることはすべてやるように見せかけているだけなんだ。お金や回路基盤について、何の制限もかけない…(略)。
※2013年2月にリリースされる新メディアに掲載されます。

トビアス:アルゴリズムの偶然に関しては、僕は、メンバーのティロと、とても力強い態度をとっていたね。アーティストが自身の作品の中に、「ランダム」を取り入れるのであれば、本当に最高の「理由」を提案した方がいい。僕らにとって、ランダムに生み出されるものや、メディアアートにランダムなデータを使用することは、意味をなさないんだ。
※続きは、今後リリース予定の新メディアに収録されます。

DIYカルチャーについてどう思いますか? 何か影響を受けたシーンなどはありますか?

オープンソースや、DIYカルチャーは、経済発展とは対照的な「文化の進化」という局面において重要だよね。10年前、テクノロジーが「分割」の道具になった。僕たちの周囲を囲む環境において、システムが道具になり、僕たちの生活がよりこわばり、より決然としたよね。システムは、生活臭さや、機会の喪失を促した。

例えば、スーパーマーケットでディスカウトをお願いすると、店員は、商品を渡せないんだよ。なぜなら、システムはそういうことをサポートしていないからね。僕たちの文化に属していた、古き良きバーゲンよ戻れ! この例は、技術的なシステムの代わりに、コミュニケーションが喪失したことを示しているんだよ…(略)。
※2013年2月にリリースされる新メディアに掲載されます。

しかしながら、僕たちVR/Urbanは、そうしたことに対する活動はしていない。なぜなら、僕たちは、より政治的で、リサーチとアートの動機から成り立っているからだ。だけれども、すべての僕たちのプロジェクトは、DIYの技術や素材を用いて作っている。僕たちが、工業的なことと反対の側にいる普通の人たちがすんなり入れない特別な裏部屋なんかから、素材を買うなんてことないからね。僕たちがすることはすべて、他の人だってすぐにできる。インターネットは、オープンソースコードでできているし、すべてのものが真似して作れるような解説だってゴロゴロ転がっているからね。つまり、僕たちが使っているGRLレーザータグのソフトウェアや、アルデュイーノ(Arduino・オープンソースハードウェア。単純な入出力を備えた基盤とProcessing/Wiring言語を実装した開発環境から構成されるシステム[wikipedia]。)、建設現場で見つけたレーザーで切り出した木は、どれも「特別」じゃないよ。

入手可能なハードウェアとソフトウェア。もちろん、誰かがそれらを再構築しようとしても、僕たちはその可能性をなくそうとはしない。原型を作ることは、コストをいいレベルに維持することでもあるから。マス・プロダクションには、コストがかかり過ぎて向いていないね。だけれども、これは、DIYで可能なレベルを脱しないものだよ。

しかし、何よりも、プロジェクトは、「内容」についてあるべきだし、デザインだって、テクノロジーだって正しく使うべきだ。僕たちにとって、これらの境界線を引くことは重要なんだよ。だから、本を読んだり、講義をしたり、ワークショップや、コンファレンスをしたりして、大半の時間を過ごしているんだ。

リアルタイム・メディアアートを作る際に重要なことは何ですか? コーディングをマスターし、デバイスを作る知識を身につけ、そしてメッセージを打ち出すのですか? どうやってバランスをとっていますか? 何が一番重要だと思いますか?

リアルタイム・メディアプロジェクトには、都市空間の中で展開するときには、特別な知識が要求されるよね。それが主たる問題のひとつだ。でも、デジタルに踏み込まなかった時代のアーティストだって、こうしたレベルで仕事していたんだ。彼らは、最も洗練されたメディウムを使っていた。それは絵画を描くときだってそうだね。自分の表現したいという欲求を満足させることが重要なんだよね。つまり、もしあなたが、プラスティックのブラシを使って絵画を描きはじめたら、自分がやったことに、まず満足はできないだろうからね。そのようにして、あなたは、そのブラシの10倍はするハイテク・ブラシが欲しい、となるだろう。それはあなたが到達したい場所へと連れていってくれるよね。こうしたことは、「お金か、クオリティーか」という問題をもたらすし、別の議論へとつながるよね。

何かアーティストにアドバイスするなら、僕たちは、「焦点を絞る」ことを提案するね。SMSlingshotは、とっても複雑なメディアの介在(intervention)だし、VR/Urbanそれぞれのメンバーが専門領域を持っているからこそなしえたものなんだ。もし、あなたが、リアルタイム・メディアアートに興味を持つ、ひとりのアーティストだったら、あなたがやりたいことは、コラボレートするよりも、ひとりの人間ではなし得ないことをやりたいことに気づくことだね。ひとりのオーケストラの楽団員のような役割をするんだよ。自分のメディウムを知り、専門家に助けを求めることだね。つまり、アーティスト・イン・レジデンスなどのプログラムがあるから、こうした知識を持つメディアラボに参加するのもいいね。Eyebeamとか、MediaLab Prado、MediaLab Helsinki、The Kitchenとかもあるね。コードについて知りたいなら、OpenFrameworksやProcessing、VVVV、Pure Data(PD)などといった良質のフレームワークが…。
※続きは、今後リリース予定の新メディアに収録されます。

リアルタイム・メディアアーティストになりたい人がいたら、どうアドバイスしますか?

※今後リリース予定の新メディアに収録されます。

かつて僕は、複数人でプロジェクトをやっていました。メンバーは5人いて、ひとつのことを大勢でやることの難しさを知りました。ひとつのプロジェクトを大勢のメンバーでやるのに、ベストな方法はありますか?

VR/Urbanでも同じような問題を抱えているよ。僕たちは、ベルリン、グラスゴー、フランクフルト、ドレスデンに分散しているからね。それらを埋め合わせるには、強いヴィジョンを共有することが必要だね。簡単に把握できて、コミュニケーションできるようなヴィジョンが。すべてのメンバーから湧き出るパッションも非常に重要だね。パッションが多すぎると、アーティストが否定するような、ビジネス管理的なだめさにつながってしまう。けれど、他に方法はないんだ。そして決定することも大事だね。決定がなされていないと、目標がない世界について延々と話し続けなければならない…。


※続きは、今後リリース予定の新メディアに収録されます。

もし僕たちがVR/Urbanを日本に呼ぶことができたとして、最初のパフォーマンスをやる時、何というメッセージを打ち込みますか?

※今後リリース予定の新メディアに収録されます。

VR/Urban



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