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『コヨーテ -私はアメリカが好き、アメリカも私が好き』

誰でもYouTubeに投稿できる。そして誰もが自分の思想をTwitterでつぶやける時代—。スキゾフレニックに、ヨーゼフ・ボイスの「社会彫刻」のことを思い出す。ボイスによれば、道路掃除をする労働者をはじめ、すべての労働者は、芸術家である。

彼の『人間は誰でも芸術家であり、自分自身の自由さから、「未来の社会秩序」という「総合芸術作品」内における他者とのさまざまな位置を規定するのを学ぶのである』という言葉は、とても力強く、人の秘める力を、すなわち性善説の立場にたっていなければ、発せない言葉である。

コヨーテとボイスのつながりには、とりわけ興味深い箇所がある。彼はある日、アメリカの空港に到着するなり、そのまま救急車で画廊まで運ばれて、アメリカ先住民にとって神聖なコヨーテと1週間を過ごした。彼はアメリカを見ずにまた空港へと戻り、母国のドイツへと帰還する。ボイスにとってのコヨーテとは、それ自体がアメリカだったのだ。当時のアメリカに対する皮肉も含まれていたのだろう。それは、この彼のアクション名である、『コヨーテ -私はアメリカが好き、アメリカも私が好き』を見ればすぐに理解できるだろう。

現代に生きるわたしたち(ミクロ単位の意味で)は、アメリカを心底好きになり、なおかつアメリカからも好かれる存在になりえるのだろうか。



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